2008年10月3日金曜日

devoirs en France(フランスの宿題)

九月から小学校に入った息子。
息子にとって新しいことだらけなのは言うまでもありませんが,私たち親にとっても新しいことが続きます^^

そのうちの一つが「宿題」。
やる側でなく,やらせる側になった今,それはそれで大変なのです^^;

新学期始まってから三週間くらいは連絡帳に先生が宿題の内容を記してくれていましたが、
最近になって,息子の字で書かれていることが多くなってきました。
おそらくはじめは先生が、そのうち子供が字を書ける様になってきたら子供自身で,という形でしょう。
(一ヶ月で黒板の字(筆記体ですよ!)を立派に書き写せる様になったのにはただただ感心)

たとえば、

・lire la page 15(教科書を読む)
・mots 3(単語の練習)
・jouer avec des nouvelles étiquettes(単語の書かれた紙切れで遊ぶ)

といった感じで記してあります。
わりと簡潔です^^

教科書を読む,これはわりと簡単。
今のところ,ほとんど暗記状態なので,スペルを把握して読んでいるというよりは,話の筋を記憶していて,詩の暗唱の様に読んでいる感じ。
それでも、スゴイ!
ついこの前まで幼稚園でノホホンと暮らしていた息子が、一ヶ月であっという間に立派な「字が読める小学生」です!(今のとこまだナンチャッテですが、、、)
記憶力にはかなり自信のある息子。
覚える,ことには強いようです^^

単語の書かれた紙切れで遊ぶ、これもわりと嫌がりません。
先生手作りの単語が書かれた小さい紙切れをつかって復習するのですが,(写真はそのétiquettesを使って復習をしているところ)
複数の単語の中から,自分で必要な単語を見つけ,文章をつくったり、あらかじめ文章をつくっておいてその中から一つ単語を抜き取り、足りない単語を子供に探させたり。
遊び感覚で復習できて、負担があまりない感じ^^

一番嫌がるのは,やはり「筆記」を要する宿題。
単語の練習は、はじめの頃は泣きながらやってました^^;
机に向かう,正しく座る,鉛筆を正しく握る、時間をかけて正しく書く、線の上にまっすぐに書く,などなど難関ばかり。
こちらもついつい,あ〜でもない,こ〜でもないと厳しくやってしまってました、、、
(自分で注意しておかないとあっという間に角の生えた教育鬼婆ママになってしまいます;ー;反省)

なんといっても,線の上に大きさを考えて規則正しく文字を書くのが難しく,最初は本当に苦戦してました。
新学期が始まり,一ヶ月経ちますが,ようやく線の上にそれなりに行儀よくアルファベットが並ぶ様になってきました^^
学校のノートをみても、数週間前にはQuelle écriture!「なんて書き方(字)だ!」という厳しい先生からのコメントがあったものの、最近ではSuperbe!「すばらしい!」という褒め言葉も貰える様に。
とにかくその上達には目を見張ります。
がんばってるんだなぁとただただ感心するばかり。

ちなみに,フランス式の筆記体、私もお手本を見ないと難しい,,,ので、私のお手本自体を息子が訂正することも^^;
お手本が間違っているのは良くないので、最近はマックで文章をタイプして(フランスの小学校で使われる筆記体の書体をネットでダウンロードして使ってます)お手本として使ってます。
時間がある時は,息子にタイプさせます。
そうすると,タイプの練習にもなるし,なんといっても鉛筆だけじゃなく,「マシーン」(大げさですが,コンピューターもマシーンの一つですもんね)を使うことで,いわゆる「お勉強」から少し慣れ,子供も嫌がりません。

ちなみに、、、
保護者会での先生の話によると,フランスにはdevoirs écrits(筆記の宿題)を禁止する法律があるそうで(1956年に制定)、基本、宿題とは詩の暗記や授業の復習など20分程度で終わるべきもの、と様々な条例その他にあるようです。(ちなみに、小学校の話です。中学以上はまた違う話のよう)
ただ、実際問題、多くの小学校で筆記を要する宿題が出されているのが現実のようで,「宿題」は議論を呼ぶ話題のようです。

sondage:pour ou contre les devoirs à l'école primaire

私個人的には,宿題は「今日やったことを見直す復習」であり,親としても子供が学校でどんなことを勉強しているのか知るきっかけになるので,あっても良いと考えますが,反対意見の中には,「働いて帰ってきて,うちのことだけで手一杯。子供の宿題まで見る余裕がない」「余裕がない時に宿題を見てイライラして子供にあたったりしたら、かえって子供に良くない」「一日6時間と授業時間がすでに長いので,家でまで勉強する必要はない」「すべての親が子供の勉強を見る能力がある訳ではない。」など様々な意見があるようです。

確かに,私は専業主婦で,主人は自宅で仕事をしているので,時間に融通が利き家事も手伝ってくれる,主人も私も大学卒で子供の勉強を見れる能力あり,となれば,子供の宿題を見ることなどたいしたことはありませんが,実際そういう環境下にない保護者は多く,反対意見も十分理解できます。

出来れば,子供が自分でやるべきことを自覚し実行,親は口出ししない,というのが理想ですが,小学校に入ったばかりということ,そしてなんといってもフランス語レベルでまだまだ援助が必要な息子。
学校で遅れを取りすぎない様に,同時に「勉強」が重荷になりすぎない程度に、家での復習見守っていきたいと思っています。

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

フランスでの宿題事情、大変そうですね。
でも、とてもがんばっているようで、本当に目を見張るご成長ぶりに驚いてしまいます。
子供って順応性があるんですね、ホント。

学校ですでに6時間の授業を受けているのだから、それ以上宿題を出しては負担が多すぎる、という意見もフランスらしい。。。^^
日本では、ほとんどの生徒が、帰宅後塾に行くというのに。
私も子供の頃は宿題がイヤでイヤで仕方がありませんでした。
フランスで育っていたら、どんな人間になっていただろうか、と考えると楽しいですね♪

makikatta さんのコメント...

私は小さい頃から,宿題苦手だった。
両親共働きで,しかもわりと放任主義だったので,「宿題しなさい」とかいわれた記憶もないし,やった記憶も薄い^^;
夏休みの友なんかやり終えたことないな,たぶん、、、

そんな私なんで,出来れば子供たちにもヤレヤレいいたくないんだけれど,ついね、、、

フランスの教育,どうだろう、、、
今はまだ観察中。
またいろいろリポートするわ!